
早川水系 [140021] 地図 | 国土数値情報河川データセット
小田原市を流れる早川は、神奈川県足柄下郡箱根町および小田原市を流れる二級水系早川の本流だ。その源流は箱根外輪山や芦ノ湖にあり、芦ノ湖に注ぐ大涌谷などの沢と、芦ノ湖から流れ出す早川、そして須雲川といった支流から成り立っている。
早川水系の特徴として、源流域から下流にかけて非常に急峻な河床勾配を持つことが挙げられる。特に箱根湯本付近では峡谷を形成し、急流となっている。芦ノ湖が自然の調整池の役割を果たしており、水量の急激な変動をある程度抑えているものの、全体的には流れが速く、大雨の後も比較的濁りが残りにくいと言われている。
早川水系は、古くから小田原地域の生活や経済を支えてきた重要な水資源であり、かんがい用水としても利用されてきた歴史を持つ。例えば、江戸時代には小田原藩の水田事業として荻窪用水が作られるなど、広範囲にわたる人々の暮らしに深く関わってきたのだ。
現在でも、早川はアユやヤマメなどの渓流釣りの場として、また水遊びの場所として親しまれている。早川河川漁業協同組合によって、豊かな生態系と環境が守られており、多くの生き物が生息する貴重な自然が残されている。流域の大部分は富士箱根伊豆国立公園に指定されており、美しい景観を楽しむことができるのも早川水系の魅力の一つだ。

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