ストリッピングガイドは、フライフィッシングロッドのバットセクション、つまりリールシートに最も近い部分に配置される大型のガイドである。通常、1つから2つ、多くても3つ程度が取り付けられており、他のスネークガイドなどとは一線を画す存在感がある。
このガイドの主な役割は、リールから引き出されたフライラインを効率的に集束させ、ロッドの他のガイドへスムーズに導くことだ。特に、キャスト時にラインがロッドのブランクや手に絡まるのを防ぎ、抵抗を最小限に抑えながらラインを放出させるために不可欠である。ストリッピングガイドがなければ、ラインはバラバラになり、正確なキャストは非常に難しくなるだろう。
その構造は、頑丈なフレームと、内部にセラミックやSIC(シリコンカーバイド)などの硬質なリングを備えているのが一般的だ。これは、高速で通過するフライラインとの摩擦に耐え、ラインの摩耗を防ぐためである。また、大きなリング径は、ラインの結び目やリーダーとティペットの接続部などがスムーズに通過できるように設計されている。
ストリッピングガイドの選定や配置は、ロッドのキャスティング性能に大きく影響する。適切なサイズと位置のストリッピングガイドは、ラインの抜けを良くし、より遠くへ、より正確なキャストを可能にする。まさに、フライラインの旅の始まりを支える重要な門番のような存在なのだ。

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